9月 02, 2019

薬用キノコや一般的な代替医療についてよく知っていらっしゃるのであれば、チャーガとして知られるマッシュルームについてもご存知かもしれません。チャーガは、極寒の気候で収穫され、樺の木の側面に生息しています。アンチエイジング、抗病性、抗がん性における効果が発見されるにつれて、世界中で注目を浴びています。チャーガが西側諸国の消費者に紹介されたのはごく最近のことですが、ロシア人は、何世代もの間、この小さな魔法のようなマッシュルームを活用してきたのです。

チャーガは、実際に、ロシア文化の重要な要素で、がん治療から女性のアンチエイジングテクニックまで、あらゆるものに使用されています。そしてロシア人を通じて、チャーガの使用や価値が世界中でより広く認識され始めました。ロシア人がどのようにチャーガを使用しているのか、このロシアの薬の力を健康の改善につなげることができるのかについて見ていきましょう。

ロシアにおけるチャーガ

まず、チャーガを見つけることができる場所は、ロシア (およびアラスカ) だけではないということは指摘しておく価値があるでしょう。チャーガマッシュルームは、南はトルコから、米国大陸およびカナダまで、北半球の一帯で広範で自生しています。チャーガは樺の木で自然成長することから、樺の木が生息する場所であればどこでも見つけることができます。

しかし、チャーガは成長に極寒条件を必要とするため、最北端に住む人々のみが、チャーガを薬として利用できているのです。暖かい気候はチャーガの栄養価値

を損ない、アラスカやシベリアよりも南に生息するチャーガは、食品としての価値を失います。チャーガが真に特別なものとなるのは、チャーガが栄養価を吸収・保持できるアラスカまたはロシアの極寒の気候にさらされたときのみなのです。

ロシア文化におけるチャーガの重要性は、チャーガという名前の語源が「マッシュルーム」を意味する古ロシア語の「чага」であるということによく表れています。この語そのものは、ロシアの探検家や貿易商たちが、ロシア西部のウラル山脈の原住民族であるハンティ族と接触した時にロシア語に取り込まれ、その一帯はヨーロッパとアジアとの境界線と考えられています。「чага」という語は、今日までウラル山脈で話されているコミ・ペルミャク語から来ています。

これらの人々との接触やシベリアへの拡大を通じ、チャーガはロシア全土の人々の心にゆっくりと浸透していきました。その中でも、消化器系の健康を改善する手段としてチャーガティを飲んでいたハンティ族は、チャーガの使用者として最初に文書に記されています。また、ハンティ族はチャーガをスモークしたり (推奨しません)、肌を落ち着かせる抗炎症性の石鹸作りに使用していました。

チャーガは、狩猟者や採集民がエネルギーレベルを上げて、長期間働けるように
摂取したことで、徐々に今のロシアと呼ばれるほかの部分にも広まっていきまし
た。12世紀が近づくころには、チャーガはロシア人の間でとても広まっており、貴族階級が定期的に消費していました。キエフ大公国 (近代ロシアの前段階) 大公であったウラジーミル2世モノマフは、チャーガの摂取が口唇がんの消滅に役立ったと述べました。一般的に、ロシアの民間医療の書籍には、チャーガとその薬理作用に関する情報が記載されています。

人々のチャーガに対する意識が下がった後、関心は1950 年代のソビエト連邦で再燃しました。ソビエトは、チャーガがどのように作用するのかを理解すべきであると考え、その様々な特性を試すために多くの実験を実施し、長年にわたり何百万のロシア人がすでに知っていたことを確認していきました。1995 年には、ロシア科学アカデミー (Russian Academy of Science) が公式の治療法として認めました。

しかし、1968 年までは、ロシアで愛されるチャーガがより広い世界へと知られることはありませんでした。その年、アレクサンドル・ソルジェニーツィンの小説『がん病棟』の英語訳が、世界規模でチャーガの医療使用として注目を集めたのです。小説はソビエトのがん病棟でのソルジェニーツィンの体験に基づくもので、がん治療に対するチャーガの使用に関する記述は、西洋の研究者たちの興味をかき立て、より詳しく知るためにソビエト連邦への旅に出るようになりました。

研究者らは、多くのロシア人やその他のソビエトの市民が、より高価であるコーヒーの代替品としてチャーガを飲んでいるということに気づきました。また、多くのソビエトの診療所の患者には、一般的な基準よりもはるかにがん患者が少ないというのに十分なほど、チャーガを飲む人々の間のがん罹患率は一般的に低いということも分かりました。そして、西洋の研究者たちはチャーガの重要性を認識し、使用できるチャーガがアラスカにもあることから、この素晴らしいマッシュルームを誰もが使用できるようになったのです。

今日のロシアでは、チャーガはロシア人の食生活に不可欠なものとなりました。チャーガティーをロシア人社会のあらゆる段階の人々が定期的に摂取しているだけでなく、ロシア人女性はフェイスマスクやチャーガクリームなど、チャーガ の美容製品を頻繁に使用しています。ロシア人はチャーガに免疫促進とアンチエイジングの効能があると信じており、シベリア全土に大変多く生息し、安価であることから、ロシア文化の強力な支柱となっています。

まとめ

アメリカ人にとっては、チャーガは比較的新しいものかもしれませんが、ロシア人の食卓や医療には、何世紀もの間しっかりと組み込まれているのです。ハンティ族およびシベリア人により使用されていた消化器系の緩和効能から始まり、チャーガの伝説は風邪からがんまで、ロシアであらゆるものの手軽な治療薬となるまでに成長しました。なぜロシア人がこのマッシュルームをそれほどまでに愛するのか好奇心がおありでしたら、チャーガをいくつか採取して、ご自分で確認してみるのはどうでしょう。


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